石油って見たことも触ったこともないなと思った『海賊と呼ばれた男』

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せいぽん、巷で話題の、『海賊と呼ばれた男』を読了。

 

初めて題名聞いた時には、「海賊って何ぞや?」、「そんな男聞いたことないけど?ワンピースか?」と思いましたが、どうやら、出光興産の創業者・出光佐三氏をモデルにしたドキュメント小説のようです。

ちなみに出光佐三氏についてはこちらにwikiが出ています。

いやー、噂に違わず名著。2013年本屋大賞(=全国書店員が選んだ一番売りたい本)にノミネートしているだけのことはあります。本の帯には、様々な謳い文句が書かれていますが、これらも納得。

  • 「宮本武蔵」、「竜馬がゆく」・・・・・・「青春歴史小説の新たな”古典”!」
  • 戦後忘却の退席に埋もれていた驚愕の史実
  • 「歴史経済小説の最高傑作。」(西川善文・元三井住友銀行頭取)
  • 安倍晋三総理も愛読(安倍氏のフェイスブックより)、各界多士済々有力紙誌で絶賛

そこいらにあるような企業小説ではありません。「明治から昭和までを日本の石油、という切り口で描いたらこういうドラマがあった」という、”事実は小説よりも奇なり”をまさに表現しきった本。読み応え十分。分厚いですけど、、知らないことだらけの史実にドキドキハラハラしながら、面白くて次から次へとサクサクページが進みます。そして時々…涙。感動のレベルではまさにワンピースのそれより…上?勇気ももらえます。

いやー、せいぽんはすっかり著者の百田尚樹さんのファンになりましたし、出光興産についてもすごくポジティブになりました。(出光興産については、よく非上場企業の例として、サントリーやリクルートと並んで登場してましたが、その非上場の背景なり理由めいたものが、この『海賊と呼ばれた男』を読むとよく分かります。

一通り読んでせいぽんが感じたのは、「あー、せいぽんは石油を全く知らないな」ってことです。

あらためて石油が人類にもたらした偉大な力を見た。今は石油は燃料だけに使われるものではなくなっていた。プラスチック、ビニール、合成繊維、合成ゴム、アスファルト、医薬品、化粧品、塗料など、石油を原料とする工業製品は二十万種類以上にのぼる。二十世紀の文明は石油なくしては有り得なかった。

というくらいお世話になっているし、中東戦争やホルムズ海峡閉鎖やABCD包囲網なんて言葉はよく聞いているんだけど石油を見たこともなければ触ったこともない。

これって凄いことだなと思ったんですよね。凄い・・・というのは、知らずに生きていて問題ないということもそうだし、知らないのは凄く恥ずかしい、というか。

せいぽんなりにしょうがないと思う部分もあるんですけど、例えば、石油ストーブや灯油ストーブなんてものはみたことないし、車には乗らないからガソリンスタンドには行かないし、ね。

いやー、でも、石油博物館、とか、オイルミュージアムとかあるのであれば、ちょっと行ってみたい気がしたですよ。

石油に触れてみたいぜ。

ふー、今は読了の余韻に浸りつつ、(ネタバレしない範囲で)本の中の印象的な内容をメモ。

 

「日本はこんな小さな島国で、何の資源もないにもかかわらず、戦前は世界三位の海軍を持っていたのだ。ドイツやソ連でさえも、日本の海軍力には遠く及ばなかったのだ。今は確かに日本中のほとんどの工場も閉鎖して、多くの会社が動けないでいる。しかし、日本はこのままでは終わらない。必ずや復活する。十年、いや二十年あれば、再び世界の一等国になる」

(戦前の話で)石油の存在は大昔から知られていたものの、本格的に利用され出したのはわずか五十年ほど前だということを知って、大いに驚いた。人類は二千年以上、使い道を見つけられなかったのだ。(中略)灯油を使う以前のアメリカでは、ランプの燃料には鯨油を使用していた。そのために捕鯨が発展し、十九世紀の半ばには国を代表する産業になっていた。嘉永六年(1853年)にペリーが来航して通商条約を要求したのも、捕鯨船の補給基地が欲しかったからだ。

(中略-その後、原油から作られた灯油によるランプの普及で、鯨油のための捕鯨が衰退したことを受けて、もし、灯油によるランプの普及がもう少し遅かったら-)ペリーは日本に来航しなかったかもしれない。そうなれば明治維新ははたしてどのような形になっていたのか想像もつかない。

 

(中略-戦前、それこそ明治の頃は-)油の商売に未来はないと言われた。日本にはまだ自動車はなかったし、電機は水力発電だった。船の動力も製鉄所の火も石炭だった。

(中略)しかし、徐々に石油の重要性があきらかになってきた。自動車が急速に増え、船のエンジンにも軽油が使われるようになった。第一次世界大戦のときには、石油の一滴は血の一滴とまで言われるようになった。それでも石油が百年間、一バレル四ドルを超えることがなかったのは、常に供給が需要を上回っていたからだ。

しかし人類は発展しすぎた。ついに需要が供給においついたのだ。戦後の日本の驚異的な経済成長を支えたのは、中東の安い石油のお蔭だったが、もうその成長はない。これからの日本は新しい道を行かねばならないだろう」

 

いやー、良い本でした。超がつくくらいのオススメです。

ほんだらのー!

Seipon

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